雪しまく峠
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 18 (1943) 年 | 婦人倶楽部 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 雪しまく峠 |
時 と 所
戦国時代(元亀年間) 有田の唐船城下
主な人物
- 山本 右京 相神浦の飯盛城主松浦丹後守親(ちかし)の家臣、唐船城の重職
- お沙伊(さい) 右京の妻、一子に幼い勝之助がいる
Memo
妻は良人に従うべきものだ、貧富ももろとも、善悪ももろとも、すべてを良人に捧げ、良人の導くところへついてゆくのが妻の道だ、このひとすじの心にまぎれがなければ、きっと兄もわかってくれるに違いない。 ・・・ そう思ってできるだけ心を押し鎮めようとするあとから、しかしそれが果たしてあやまらぬ妻の道だろうかという疑いがうち返して来る、あたりはすっかり暗くなり、風さえ吹きだしたようすで、降りしきる雪は輿のまわりで渦のように舞い狂っては横なぐりに飛び、巻き返してはまともに輿の簾をはたはたと叩いた。
『雪しまく峠』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134536 |
タイトル |
山本周五郎 『髪かざり』 文庫本 | 収録作品 |
笄堀(こうがいぼり) 忍緒(しのびのお) 襖(ふすま) 春三たび 障子 阿漕(あこぎ)の浦 頬(ほお) 横笛 郷土 雪しまく峠 髪かざり 菊の系図 壱岐(いき)ノ島(しま) 竹槍(たけやり) 蜜柑畑(みかんばたけ) 二粒の飴(あめ) 萱笠(すげがさ) |
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髪かざり (新潮文庫)
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