二粒の飴
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 20 (1945) 年 | 婦人倶楽部 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 二粒の飴(あめ) |
時 と 所
江戸時代 江戸城下
主な人物
- 母上 因幡守相馬徳胤(とくたね)の家来重松伊十郎の妻
- 貞代 重松伊十郎の娘、そのとき十歳 弟の亀之助(後の伊右衛門)六歳
Memo
「・・・ さあ、これを一つ宛(ずつ)おあがりなさい」 と仰しゃいました。 それはごく安い駄菓子の飴でした、絶えて久しいものですから、亀之助は嬉しそうにすぐ口へ入れましたが、もう十歳になって少しは人の気持もわかりかけていたわたくしには、母上のごようすが心配で、どうしても頂く気になれなかったのです、けれど母上はついぞない顔つきで、「あがってお呉れ貞代、母さまは二人のお喰べなさるのを見たいのだから ・・・」
『二粒の飴』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134536 |
タイトル |
山本周五郎 『髪かざり』 文庫本 | 収録作品 |
笄堀(こうがいぼり) 忍緒(しのびのお) 襖(ふすま) 春三たび 障子 阿漕(あこぎ)の浦 頬(ほお) 横笛 郷土 雪しまく峠 髪かざり 菊の系図 壱岐(いき)ノ島(しま) 竹槍(たけやり) 蜜柑畑(みかんばたけ) 二粒の飴 萱笠(すげがさ) |
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髪かざり (新潮文庫)
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