法師川八景
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 32 (1957) 年 | オール讀物 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 法師川八景 |
時 と 所
江戸時代 某城下
主な人物
- 佐藤 又兵衛 側小姓、藩主の共をして一昨年の夏以来江戸へいっていた つぢの母の遠縁、幼な馴染で許婚者(いいなずけ)、豊四郎とは友達
- 伊田 つぢ 八百七十石の書院番頭勘右衛門の娘、又兵衛はおつうさんと呼ぶ
- 久野 豊四郎 千二百石の御一門久野摂津の長男
Memo
「家でおつうさんと会うたびに、彼の態度や言葉つきが違ってくる、おつうさんのことを私に話す口ぶりまで、がまんのならぬほど甘ったるくなり、それを隠そうという神経さえなくなってきた、私はよほど出入りを断ろうと思ったのだが、おつうさんの気性を知っていたから、そんな必要はあるまいと、放っておいたのです」
つぢはうなだれていた顔をあげ、向うの法師川のほうへ眼をやりながら、「あの方は可哀そうな方でした」 と呟くように云った。
『法師川八景』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134307 |
タイトル |
山本周五郎 『町奉行日記』 文庫本 | 収録作品 |
土佐の国柱 晩秋 金五十両 落ち梅記 寒橋(さむさばし) わたくしです物語 修業綺譚(きだん) 法師川八景 町奉行日記 霜柱 |
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町奉行日記 (新潮文庫)
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