おもかげ
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表書 |
昭和 19 (1944) 年 | 婦人倶楽部 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | おもかげ |
時 と 所
江戸時代 勝山城下・江戸城下
主な人物
- 旗野 弁之助 大目付旗野民部(みんぶ)の一子 七歳の年の夏に母を亡くし、用人に抜擢された父の民部もその年の秋に飛騨守信房(のぶふさ)の供をして江戸へ立った
- 由利(ゆり) 弁之助の叔母、そのとき十八歳、民部が留守のあいだ弁之助を頼まれる まえからの約束で藩の重役の長男との結婚がきまっていたが、嫂(あによめ)の病臥とそれにつづいた家庭の事情とで延び延びになっていた
Memo
「こんなありさまではりっぱな人になれないばかりでなく、やがてはお父上のお名を汚(けが)すようにもなりかねません」と、由利はするどい調子で云いながら、断乎とした身ぶりで懐剣をとりだした。 「わたくしにはこれ以上のおせわはできません、そしてこのようなお子にしてしまったのはわたくしも悪いのですから、亡くなった方へのお詫びに此処であなたを刺して自害します、弁之助さん、お母さまのお墓へご挨拶をなさい、お手を合せて ・・・」
『おもかげ』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
小学館 | 4096772038 |
タイトル |
山本周五郎中短篇秀作選集 3 『想う』 単行本 | 収録作品 |
壷 松の花 春三たび 薮(やぶ)の蔭(かげ) おもかげ 萱笠(すげがさ) 墨丸 風鈴 彩虹(にじ) 七日七夜(なのかななよ) ほたる放生(ほうじょう) ちいさこべ あだこ ちゃん その木戸を通って |
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想う (山本周五郎中短篇秀作選集 3)
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