蘭
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 23 (1948) 年 | 家の光 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 蘭(らん) |
時 と 所
江戸時代 勝山城下
主な人物
- 黒沢 平三郎 黒沢も須川も同じ老職の家柄 四五歳のころから往来し、十二歳のときから五年いっしょに江戸へ行っていっしょに昌平黌でまなんだ
- 須川 生之助(いくのすけ) 二十二歳、父の兵左衛門は二親を亡くし遠縁にあたる中原良太夫のむすめ松子をひきとっている 勝ち気な平三郎に対し生之助は穏健
Memo
生之助は門まで友を送って来ると、また庭の一隅にあるかこいの前にかがんだ。 そこには、いく種類かの蘭が植わっている。 そのなかに、「寒蘭」というめずらしい一株があった。 琉球から渡来したもので、冬の初めに咲くという。 かれは、三年まえから丹誠しているが、これまで花は咲かなかった。 こんどは、しっかりした、よいつぼみがついたので、どうかして咲かせてみたいものと、怠らず手入れをしているのであった。
『蘭』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134437 |
タイトル |
山本周五郎 『花匂う』 文庫本 | 収録作品 |
宗太兄弟の悲劇 秋風不帰 矢押(やのし)の桶(とい) 愚鈍物語 明暗嫁問答 椿説(ちんせつ)女嫌い 花匂う 蘭 渡(わたる)の求婚 出来ていた青 酒・盃(さかずき)・徳利 |
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花匂う (新潮文庫)
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