壱岐ノ島
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 19 (1944) 年 | 婦人倶楽部 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 壱岐(いき)ノ島(しま) |
時 と 所
江戸時代 壱岐のくに可須郷
主な人物
- お民 貧しい農夫作太郎の妻
- 吉蔵 作太郎の次男 兄は幸蔵
Memo
「この島に生れた人間なら、新城の丘を忘れる筈はあるまい、わたしは無学でよくは知らないが、文永、弘安という遠いむかし、蒙古の軍勢が攻め寄せて来たとき、この島では男や老人子供は幾百十人となく殺され、女は掠(さら)ってゆかれたという、また守護の武家たちは、矢を射つくし刀を折るまで防ぎ戦って、ついに一人のこらず討死をなすったそうだ、・・・ 壱岐の者は、子守唄で眠るじぶんから、みんなこの話を語り伝えられる、それはこの島が御国の端にあって、いわば御国の塀(へい)のようなものだからだ。 そして、ふたたび弘安の時のような出来事のあった場合には、島の者ぜんぶがひとつになって守る、備えの心をかためるためだ」
『壱岐ノ島』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134536 |
タイトル |
山本周五郎 『髪かざり』 文庫本 | 収録作品 |
笄堀(こうがいぼり) 忍緒(しのびのお) 襖(ふすま) 春三たび 障子 阿漕(あこぎ)の浦 頬(ほお) 横笛 郷土 雪しまく峠 髪かざり 菊の系図 壱岐ノ島 竹槍(たけやり) 蜜柑畑(みかんばたけ) 二粒の飴(あめ) 萱笠(すげがさ) |
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髪かざり (新潮文庫)
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