竜と虎
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 15 (1940) 年 | キング増刊号 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 竜(りゅう)と虎(とら) |
時 と 所
江戸時代(元禄年間) 三河岡崎城下
主な人物
- 灰島 市郎兵衛(はいじま いちろべえ) 岡崎藩五百石の作事(さくじ)奉行、五十一歳 近習番で役付きの長男伊織(いおり)と、十八歳の娘幸枝もそろそろ縁付く年頃になっている
- 西郡 至(にしごうり いたる) 三百石の書院番 学問もよくでき武芸も藩中で指を折られる一人
- 八木 次郎太 才子はだの若者で、七月に決潰(けっかい)した矢矧(やはぎ)川堤防の復旧工事を支配する市郎兵衛に事務上の加役として至とともに選ばれた 至に朋友として幸枝との縁談申込みの取次ぎを頼む
Memo
「兄がそう申して居(お)りました」 幸枝は笑いたいのを我慢しながら云った、「父上と西郡さまとは絵に描いた竜と虎ですって、喧嘩をしながらどちらも離れることが出来ないのですって」
「臍(へそ)のひねくれている虎ですか」
至と幸枝はいっしょに失笑した。
『竜と虎』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134550 |
タイトル |
山本周五郎 『人情武士道』 文庫本 | 収録作品 |
曾我平九郎(そがへいくろう) 癇癪料(かんしゃくりょう)二十四万石 竹槍(たけやり)念仏 風車 驕(おご)れる千鶴(ちづる) 武道用心記 しぐれ傘(がさ) 竜と虎 大将首 人情武士道 猿耳(えんじ) 家常茶飯 |
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人情武士道 (新潮文庫)
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