初夜
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 29 (1954) 年 | 週刊朝日増刊号 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 初夜 |
時 と 所
江戸時代(明和年間) 某城下
主な人物
- 除村 久良馬(よけむら くらま) 二十九歳、上士(じょうし)の下の番頭で、「練志館」の師範を兼ねていた
- 脇屋 代二郎 二十六歳、寄合肝煎(よりあいきもいり)を勤めている 脇屋の家は七百石の老臣格 十五歳の年に江戸へゆき聖坂の学問所へ通学するかたわら柳生の道場で修業した さきに柳生道場に入門していた久良馬に二年余日の江戸の生活で世話になり、互いに心をゆるしあうように
- 桃世 久良馬の妹 代二郎が江戸から帰藩して三年めの春、久良馬が結婚してまもなく桃世と婚約をむすんだ
Memo
── 売女(ばいた)を抱くことは決して美徳ではない。 しかし抱かないことも美徳ではない。 売女を抱かないことはただ抱かないというだけのことだ。
久良馬のそう云った言葉がおもいうかんだのである。 それは四年まえ、代二郎と桃世とのあいだに縁談のまとまった直後のことであり、またこんどの(後に「右京亮さま騒動」といわれた)騒ぎの始またときでもあった。
『初夜』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134284 |
タイトル |
山本周五郎 『四日のあやめ』 文庫本 | 収録作品 |
ゆだん大敵 契りきぬ はたし状 貧窮問答 初夜 四日のあやめ 古今集巻之五 燕(つばくろ) 榎(えのき)物語 |
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四日のあやめ (新潮文庫)
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