萱笠
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表書 |
昭和 20 (1945) 年 | 書き下ろし 菊屋敷 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 萱笠(すげがさ) |
時 と 所
戦国時代 遠江のくに浜松城下
主な人物
- あきつ 足軽の父を病気で亡くし十六歳で孤児に 父と同じ「御手の者(徳川家康に直属する軍兵)」を勤める足軽で遠縁の大田助七郎にひきとられ育つ もう十九にもなり器量も悪くないがそのような身の上なので縁遠い
- 吉村 より女 やはり「御手の者」に属し二十七歳で足軽小がしらを勤める吉村大三郎の母
Memo
あきつはその笠をうち返し眺めながら、云いようもなく温かな、ゆかしい気持ちを感じさせられた。 なんの奇もない一蓋(がい)の菅笠ではあるが、ほどよく枯らした菅の清らかな色といい、一文字にきっちりと編みあげたつくろわぬ形といい、いかにも素朴ですがすがしく、── 頭に載せるものだから、と云ったその人の心がよくあらわれているように思えた。
『萱笠』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
小学館 | 4096772038 |
タイトル |
山本周五郎中短篇秀作選集 3 『想う』 単行本 | 収録作品 |
壷 松の花 春三たび 薮(やぶ)の蔭(かげ) おもかげ 萱笠 墨丸 風鈴 彩虹(にじ) 七日七夜(なのかななよ) ほたる放生(ほうじょう) ちいさこべ あだこ ちゃん その木戸を通って |
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想う (山本周五郎中短篇秀作選集 3)
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出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134536 |
タイトル |
山本周五郎 『髪かざり』 文庫本 | 収録作品 |
笄堀(こうがいぼり) 忍緒(しのびのお) 襖(ふすま) 春三たび 障子 阿漕(あこぎ)の浦 頬(ほお) 横笛 郷土 雪しまく峠 髪かざり 菊の系図 壱岐(いき)ノ島(しま) 竹槍(たけやり) 蜜柑畑(みかんばたけ) 二粒の飴(あめ) 萱笠 |
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髪かざり (新潮文庫)
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出版社 | ISBN |
新潮社 | 4106440318 |
タイトル |
山本周五郎テーマコレクション 『風雪(ふうせつ)』 単行本 | 収録作品 |
小説日本婦道記(抄) 松の花 不断草 糸車 桃の井戸 菅笠 城中の霜 内蔵充(くらのすけ)留守 生きている源八 菊屋敷 武家草履(ぶけわらじ) 晩秋 上野介正信(こうずけのすけ まさのぶ) |
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風雪 (山本周五郎テーマ・コレクション)
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