秋の駕籠
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 27 (1952) 年 | 講談倶楽部 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 秋の駕籠(かご) |
時 と 所
江戸時代 江戸市中・箱根道
主な人物
- 六助と中次 二人はもと「駕籠庄」に雇われていたが客選びがひどく、金持、成上り者、威張っている人間、気障(きざ)なやつなどは客に取らないので、親方に受人になってもらって辻駕籠を始めた
- お梅 殆んど三度とも二人が食事に通う、一膳めしと居酒を兼ねた「魚金」の娘
Memo
「やあどうも」六助が云った。
「いろいろどうも」と中次が云った。 異口同音だったので、お梅がぷっとふきだした。 二人とも笑いだした。
「いろいろ心配させちまって」六助が元気な声ですなおに云った、「どうも済まねえ」
中次も「済まねえ」と云い、二人でもういちど頭を下げた。 かれらはお梅の笑い顔を見たとたんに、了解したのであった。 どうすれば二人を仲直りさせられるか、お梅は知っていたのである。 そして、二人はお梅の思う壺にはまったのであった。
『秋の駕籠』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
小学館 | 4096772046 |
タイトル |
山本周五郎中短篇秀作選集 4 『結ぶ』 単行本 | 収録作品 |
初蕾(はつつぼみ) むかしも今も おれの女房 寒橋(さむさばし) 夕靄(ゆうもや)の中 秋の駕籠 凌霄花(のうぜんかずら) 四日のあやめ かあちゃん 並木河岸 おさん 「ひとごろし」 |
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結ぶ (山本周五郎中短篇秀作選集 4)
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出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134321 |
タイトル |
山本周五郎 『人情裏長屋』 文庫本 | 収録作品 |
おもかげ抄 三年目 風流化物屋敷 人情裏長屋 泥棒と若殿 長屋天一坊 ゆうれい貸屋 雪の上の霜 秋の駕籠 豹(ひょう) 麦藁(むぎわら)帽子 |
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人情裏長屋 (新潮文庫)
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