武道用心記
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 14 (1939) 年 | 講談倶楽部 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 武道用心記 |
時 と 所
江戸時代 岡山城下
主な人物
- 建野 竜右衛門(たての たつえもん) 備前岡山藩の大横目 真之介の叔父 下に勤める越智孫次郎をひどく気に入り、むすめ双葉との縁談をすすめている
- 富安 真之介(とみやす) 三年前に江戸詰になったのだが癇癖(かんぺき 過度に怒りっぽい性質)が祟(たた)って江戸を失策(しくじ)り帰って来たところ 国許での役目は大番組
- 越智 孫次郎(おち) 大阪蔵屋敷で抜群の腕を認められ去年国詰になるとすぐ二十七歳の若さで大横目の筆頭同心に
Memo
「何処(どこ)で捕らえた」
「美作道の高津へかかるところでした、いま曳いて参りますが、取敢えず調べたところに依りますと、京の者で弥介、重右衛門という二名、他の五名は北ノ庄で別れたと申します」
「お手柄、お手柄であった」
竜右衛門は機嫌よく頷(うなず)いて、
「其奴らを責めたら同類の行先も見当がつくであろう、ぬかりなきよう頼むぞ」
「承知仕りました」
孫次郎は端麗に微笑した。
『武道用心記』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134550 |
タイトル |
山本周五郎 『人情武士道』 文庫本 | 収録作品 |
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人情武士道 (新潮文庫)
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