ちくしょう谷
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 34 (1959) 年 | 別冊文藝春秋 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | ちくしょう谷 |
時 と 所
江戸時代 某城下・山頂に近い木戸
主な人物
- 朝田 隼人(はやと) 二十七歳、勘定奉行を勤めていた兄織部(おりべ)の死により江戸からの帰国と遺児小一郎のうしろみを命ぜられる のちに自ら願い出て、木戸番頭を仰せつかる
- 西沢 半四郎 織部の部下だったが織部とのはたしあいにより三年間の木戸詰めを仰せつけられ山にいった
Memo
「調べているのは流人村だ」
「あの部落は木戸の支配だし、木戸には西沢半四郎がいる」
隼人はやわらかに咳をして、それから云った、「おれはずっと昔から流人村に興味を持っていた、あの部落がちくしょう谷と呼ばれること、住民たちが農耕を知らず、文盲でけもののような生活をしていること、いまでも木戸の番士によって、罪人同様に監視されていることなど、── どこまでが事実かは知らないが、古い物語でも聞くように、半ば哀れで半ば恐ろしいような印象が残っている」
『ちくしょう谷』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134253 |
タイトル |
山本周五郎 『ちいさこべ』 文庫本 | 収録作品 |
花筵(はなむしろ) ちいさこべ ちくしょう谷 へちまの木 |
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ちいさこべ (新潮文庫)
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