こんち午の日
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 31 (1956) 年 | オール讀物 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | こんち午(うま)の日 |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 塚次(つかじ) 二十四歳 九人もの弟妹が生まれた母と継父の元では満足に食えなくなると江戸に出て、同郷の重平の豆腐屋できまった給銀もないのに人の倍ほども働いていた 重平が卒中で倒れ婿縁組が繰りあげられ、娘のおすぎと祝言をするが ・・・
- お芳 十七歳、おすぎの出奔から二年経って重平が故郷の家から呼んだ姪
- おみつ 「おめえが嫁に逃げられたってえ豆腐屋か」などとからかう亭主から塚次を庇(かば)い 贔屓(ひいき)にしてくれた ちかごろ特に裏店(うらだな)の顧客(とくい)が塚次から買ってくれないと悩んでいたとき、「よけえなことを云っていいかい」と ・・・
Memo
彼は節くれた指で眼を拭いた。
まあいい、これでわかった、と歩きながら塚次は思った。 云われたとおり日を定めて売ろう、ふだんは店だけで売る、そして定まった日だけ外廻りに持って出る。 「今日は冬至だから」とか「今日は甲子(きのえね)だから」とか、そうだ、もの日に当てて売ることにしよう。 そうか、もの日がいいか、と彼は首を捻(ひね)った。
『こんち午の日』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
小学館 | 4096772011 |
タイトル |
山本周五郎中短篇秀作選集 1 『待つ』 単行本 | 収録作品 |
内蔵允留守(くらのすけるす) 柘榴(ざくろ) 山茶花帖(さざんかちょう) 柳橋物語(やなぎばしものがたり) つばくろ 追いついた夢 ぼろと釵(かんざし) 女は同じ物語 裏の木戸はあいている こんち午の日 ひとでなし |
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待つ (山本周五郎中短篇秀作選集 1)
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出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134079 |
タイトル |
山本周五郎 『大炊介始末(おおいのすけしまつ)』 文庫本 | 収録作品 |
ひやめし物語 山椿(やまつばき) おたふく よじょう 大炊介始末 こんち午の日 なんの花か薫る 牛 ちゃん 落葉の隣り |
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大炊介始末 (新潮文庫)
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出版社 | ISBN |
新潮社 | 4106440385 |
タイトル |
山本周五郎テーマコレクション 『抵抗(ていこう)』 単行本 | 収録作品 |
契りきぬ しじみ河岸(がし) なんの花か薫る こんち午の日 将監(しょうげん)さまの細みち つゆのひぬま |
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抵抗 (山本周五郎テーマ・コレクション)
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