契りきぬ
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 24 (1949) 年 | ロマンス |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 契りきぬ |
時 と 所
江戸時代 某城下
主な人物
- 宗田 なつ 隣りの小さな藩の足軽、宗田茂吉の娘 千五百人以上の死傷者を出した去年八月の大洪水で、持場の堰(せき)を守っていた父と兄を亡くし、母も潰れた家の下敷きになり腰と腿(もも)を骨折しついには死んでしまった 母の治療のために借りた金に縛られて、なつは ・・・
- 北原 精之助 二十六歳 亡き北原庄左衛門の一子 身分は大寄合、交代で納戸奉行を勤めるのが世襲の役で家督を継いだ年に松倉という者と交代し現在は無役のまま暢気に暮らしている
Memo
【七両二分】
昔、間男は七両二分てえことを申しました。 これは何かと云うと間男をして見つかった時の、ま、言わばその慰謝料が七両二分だったそうで、間男の相場という訳で。
これが武家方の方では不義は御家のきつい法度で、見つかりゃあ重ねておいて四っつにされても文句は言えないのですが、江戸と云う所は大変に女性の少ない土地で、ですから吉原なども繁盛致しましたし、間男、美人局などは日常茶飯にありました様で、その度に重ねて四っつにしたのでは女が居なくなるという訳でもないのでしょうが、相場が決っていたというのは面白いもので。
で、七両二分とは又半端な金だと思いますが、当時大判と云うものがありました。 小判に対して大判という。この大判が七両二分の価値だったそうで、つまり間男は大判一枚という、成程解らない気もしませんが。 ・ ・ ・ 『つづら』の上演台本
六代 五街道雲助 師匠のサイトより
収録本
出版社 | ISBN |
小学館 | 4096772054 |
タイトル |
山本周五郎中短篇秀作選集 5 『発つ』 単行本 | 収録作品 |
野分(のわけ) 契りきぬ はたし状 雨あがる よじょう 四人噺(よにんばや)し 扇野(おうぎの) 三十ふり袖 鵜(う) 水たたき 将監(しょうげん)さまの細みち 枡落(ますおと)し |
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発つ (山本周五郎中短篇秀作選集 5)
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出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134284 |
タイトル |
山本周五郎 『四日のあやめ』 文庫本 | 収録作品 |
ゆだん大敵 契りきぬ はたし状 貧窮問答 初夜 四日のあやめ 古今集巻之五 燕(つばくろ) 榎(えのき)物語 |
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四日のあやめ (新潮文庫)
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出版社 | ISBN |
新潮社 | 4106440385 |
タイトル |
山本周五郎テーマコレクション 『抵抗(ていこう)』 単行本 | 収録作品 |
契りきぬ しじみ河岸(がし) なんの花か薫る こんち午(うま)の日 将監さまの細みち つゆのひぬま |
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抵抗 (山本周五郎テーマ・コレクション)
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