山本 周五郎
藪の蔭
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山本周五郎 短編作品
発表年 発表書
昭和 18 (1943) 年 小説日本婦道記
著者名 作品名
山本周五郎 小説日本婦道記  藪(やぶ)の蔭(かげ)

時 と 所

江戸時代  信濃のくに松本城下

主な人物

Memo

「人はこんなにも深い心で生きられるものだろうか」
由紀は切なくなるような気持でそう思った。 それにしてもこの頃の自分はどうだったろう、僅かな衣装や道具を売り、出稽古をすることなどがいかにも安倍の家のためであるように思いあがった、姑に小言を云われると自分を反省するよりさきに相手の理解の無さをうらみ、自分のつくしたことが徒労だなどと思った、いったいそれほどのことを自分はしているだろううか、あの藪の蔭にひめられていた良人の真実に比べられるほどの、どんなことをしているというのだろう。 ・・・由紀はからだがかっと熱くなり、恥ずかしさのために思わず拳(こぶし)をにぎりしめた。
                         『藪の蔭』文中より

収録本

出版社 ISBN
小学館 4096772038
タイトル
山本周五郎中短篇秀作選集 3  『想う』  単行本
収録作品
壷  松の花  春三たび  薮の蔭  おもかげ  萱笠(すげがさ)  墨丸  風鈴  彩虹(にじ)  七日七夜(なのかななよ)  ほたる放生(ほうじょう)  ちいさこべ  あだこ  ちゃん  その木戸を通って
出版社 ISBN
新潮社  新潮文庫 978-4101134086
タイトル
山本周五郎  『小説日本婦道記』  文庫本
収録作品
松の花  箭竹(やだけ)  梅咲きぬ  不断草  藪の蔭  糸車  風鈴  尾花川  桃の井戸  墨丸  二十三年

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