金五十両
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 22 (1947) 年 | 講談雑誌 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 金五十両 |
時 と 所
江戸時代 遠江のくに浜松の町はずれ・膳所(ぜぜ)城下
主な人物
- お滝 城下で指折りの旅館「柏屋孫兵衛」の出店「柏屋」ではたらく女中がしら、二十五にはなっているだろう
- みすぼらしい旅人 宿帳には江戸日本橋どこそこ某店で宗吉、年は未(ひつじ)の二十六と書いた 上手ではないが書き馴れた字癖で、商人育ちということがわかる
Memo
「失礼だが西へゆかれるか」
「・・・ へ まいります」
宗吉は相手の語気の鋭さに圧されて、我にもなく一歩うしろへさがった。 武士は押冠(おしかぶ)せるように、
「膳所を通られるか」 と訊いた。
「へえ、ぜ、膳所を、通ります」
「では頼まれて貰いたい」
相手はこう云ってふところから袱紗包(ふくさづつみ)を取出し、
「これに五十金ある、まことに相済まぬが、城下の中大手西ノ辻という処に藤巻中書という家がある、それへこの金子(きんす)を届けて貰いたいのだ、源之丞よりと申せばわかる、頼むぞ」
『金五十両』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
小学館 | 409677202X |
タイトル |
山本周五郎中短篇秀作選集 2 『惑う』 単行本 | 収録作品 |
晩秋 金五十両 泥棒と若殿(わかとの) おたふく 妹の縁談 湯治 しじみ河岸(がし) 釣忍(つりしのぶ) なんの花か薫る あんちゃん 深川安楽亭 落葉の隣り |
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惑う (山本周五郎中短篇秀作選集 2)
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出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134307 |
タイトル |
山本周五郎 『町奉行日記』 文庫本 | 収録作品 |
土佐の国柱 晩秋 金五十両 落ち梅記 寒橋(さむさばし) わたくしです物語 修業綺譚(きだん) 法師川八景 町奉行日記 霜柱 |
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町奉行日記 (新潮文庫)
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