めおと蝶
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 25 (1950) 年 | 講談倶楽部 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | めおと蝶 |
時 と 所
江戸時代 某城下
主な人物
- 上村 良平 五十石足らずの組頭の家に生れたが、国家老の囲巻済兵衛に認められ横目役所から大目附にまで出世した
- 信乃(しの) 囲巻国老から出た話で住川家から上村へ嫁し甲之助が生れるが、良平の主張で甲之助は乳母の手に任せられ信乃は殆んど世話をしてやったことがない
Memo
「おまえは私に不満かもしれない、私は小身者の出だ、ずいぶん苦しく貧しいなかで育った、日常のことでも、おまえの眼には軽侮したいようなぶざまなことが多いだろう、それはよく知っている」
「 ・・・・・・ 」 信乃はびっくりして眼をあげた。
「しかし私はこのままではいない、ここまでこぎつけるためにはすべてを棄てなければならなかった、なにもかも、・・・ 人らしいことろまで出世をするために、・・・ そうしてその時が来た、これからはいくらかおちつくことができる、少しはそのほうの修行もして、おまえにも軽侮されないくらいの人間に ・・・」
『めおと蝶』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134345 |
タイトル |
山本周五郎 『扇野(おうぎの)』 文庫本 | 収録作品 |
夫婦の朝 合歓木(ねむ)の蔭(かげ) おれの女房 めおと蝶 つばくろ 扇野 三十ふり袖 滝口 超過勤務 |
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扇野 (新潮文庫)
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