山本 周五郎
山茶花帖
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山本周五郎 短編作品
発表年 発表誌
昭和 23 (1948) 年 新青年
著者名 作品名
山本周五郎 山茶花帖(さざんかちょう)

時 と 所

江戸時代  某城下

主な人物

Memo

「いいえほんの我流でございますの」
 八重は恥ずかしさに全身が赤くなるかと思え慌てて描いたものをまるめながら立上った。 若侍もちょっと戸惑いをしたようすだった。 彼は持っている扇で無意味に袴をはたいた。
「四五日まえに江戸から来たばかりで、此処の山茶花がみごとというから観に来たんです、貴女(あなた)はいつも来るんですか」
「いいえときたまでございますわ」
 そこでまた話が途切れた。 八重はなにかつぎほをと焦ったが、なにか云えば日頃の生活が出そうでどうにも口がきけなかった。 ── 若侍は会釈をしてすぐにそこを立去った。
                     『山茶花帖』文中より

収録本

出版社 ISBN
小学館 4096772011
タイトル
山本周五郎中短篇秀作選集 1  『待つ』  単行本
収録作品
内蔵允留守(くらのすけるす)  柘榴(ざくろ)  山茶花帖  柳橋物語(やなぎばしものがたり)  つばくろ  追いついた夢  ぼろと釵(かんざし)  女は同じ物語  裏の木戸はあいている  こんち午(うま)の日  ひとでなし

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