柳橋物語
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 24 (1949) 年 | 新青年 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 柳橋物語(やなぎばしものがたり) |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 幸太 名の売れた大工の棟梁杉田屋巳之吉(みのきち)の遠い親類すじに当り、十三の春から徒弟にはいった 十九のとき杉田屋の養子にきまった
- 庄吉 幸太より半年ほどあとから杉田屋へ来た 幸太の下風(かふう)につくのを嫌い杉田屋を出て、「三年ばかり上方で稼いで来る」と去っていった
- おせん 父の茂七は杉田屋の隣りで髪結い床(どこ)をやっていて、幼い頃から一日じゅう杉田屋の家で遊び暮らすことが多かった 幸太と庄吉とは幼な馴染 九つの年に母を、十二のときに父を亡くしてからは、研屋(とぎや)をしていた祖父源六と二人、おもて通りの店をたたんで中通りの住居に移った
Memo
── こうして時が経っていった。 変わった事といえば、飛脚屋の権二郎が酒のうえの喧嘩で人を斬り、牢へはいって一年ばかりするうちに牢死したということ、友助夫婦が梶平のあと押しで、本所のほうへ小さな材木屋を始めたこと、そして浅草橋の川下に新しく橋が架けられ、柳橋と名付けられたことくらいのものであろう。 柳橋はあの火事のあとで地元から願い出ていたのが、ようやく許しが下って出来たわけで、渡り初めから三日のあいだ祭りのような祝いが催された。
『柳橋物語』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
小学館 | 4096772011 |
タイトル |
山本周五郎中短篇秀作選集 1 『待つ』 単行本 | 収録作品 |
内蔵允留守(くらのすけるす) 柘榴(ざくろ) 山茶花帖(さざんかちょう) 柳橋物語 つばくろ 追いついた夢 ぼろと釵(かんざし) 女は同じ物語 裏の木戸はあいている こんち午(うま)の日 ひとでなし |
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待つ (山本周五郎中短篇秀作選集 1)
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出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134048 |
タイトル |
山本周五郎 『柳橋物語・むかしも今も』 文庫本 | 収録作品 |
柳橋物語 むかしも今も |
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柳橋物語・むかしも今も (新潮文庫)
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