霜柱
≫ Top page 作家 一覧 へ
山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 35 (1960) 年 | オール讀物 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 霜柱 |
時 と 所
江戸時代 某城下
主な人物
- 繁野 兵庫 藩の家老 結婚九年めとかに生れた一人息子がいたが、行状が改まらず八年まえに勘当した 喜兵衛のことを「おれを眼のかたきのように小突きまわす ・・・ 」
- 次永 喜兵衛(つぐなが) 次永の家を再興し中老和泉作左衛門の娘すみを娶る約束で江戸から国許へ来て、郡代支配という役についた 繁野家の控え屋敷だった家に住むように
Memo
「おい、しっかりしろ」と三度めに彼は舌打ちをした、「だらしがねえぞ」
石段が終って坂道になった。
勾配はゆるやかであるが、赭土(あかつち)のその道は霜柱が立っていて、浮いた土が雪駄(せった)の裏にねばり着くため、歩くのにひどく骨が折れた。 初め左へ登り、次に右へ登る。 その二た曲り曲ったところで、喜兵衛はさっと刀へ手をやりながら、立停った。
上からおりて来る者があった。
『霜柱』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134307 |
タイトル |
山本周五郎 『町奉行日記』 文庫本 | 収録作品 |
土佐の国柱 晩秋 金五十両 落ち梅記 寒橋(さむさばし) わたくしです物語 修業綺譚(きだん) 法師川八景 町奉行日記 霜柱 |
≫ Amazon
町奉行日記 (新潮文庫)
へ