山本 周五郎
評釈堪忍記
Top page 作家 一覧 
山本周五郎 短編作品
発表年 発表誌
昭和 22 (1947) 年 新読物
著者名 作品名
山本周五郎 評釈堪忍記

時 と 所

江戸時代  某城下

主な人物

Memo

「要するに」 八回めになって、いなり山の別宅まで意見拝聴に出張した千蔵は、もうこの辺で解放されたくなってこう云った、
「要するに喧嘩をしたり人を殴ったりしなければいいのですね」
「それだけではない、ひとを尊敬し、ひとの意見を重んじ、寛厚に付合い、過ちを恕(ゆる)し、常に堪忍袋の緒を緊めて、──」
「わかりました、きっとうまくやりますから安心して下さい」
「大丈夫だということが保障できるか」
「保障かどうかわかりませんが、今日で八回もお小言を聞きながら、いちども肚を立てなかったとしてみれば ──」
「申したな、よし、その言葉を忘れるなよ」
 こう云って老人は止めを刺すようにぐっと睨んだ。
                      『評釈堪忍記』文中より

収録本

出版社 ISBN
新潮社  新潮文庫 978-4101134239
タイトル
山本周五郎  『松風の門』  文庫本
収録作品
松風の門  鼓(つづみ)くらべ  狐(きつね)  評釈堪忍記  失恋第五番  湯治  ぼろと釵(かんざし)  砦山(とりでやま)の十七日  夜の蝶(ちょう)  釣忍(つりしのぶ)  月夜の眺(なが)め  薊(あざみ)  醜聞
Amazon  松風の門 (新潮文庫) 

配信広告 【 Yahoo! アドパートナー 】

配信広告 【 Google AdSense 】

a あ

b ば

  ぼ

  ぶ

  びょ

c ちゃ

  ち

  ちょ

  ちゅ

d だ

  ど

 

e え

f ふ

g ぐ

h は

  へ

  ひ

  ほ

  ひゃ

  ひょ

i  い

j じ

  じょ

  じゅ

k か

  き

  こ

  く

  きょ

m ま

  め

  み

  も

  む

n な

  ね

  に

  の

  にょ

 

o お

r ら

  ろ

  りゅ

s さ

  せ

  し

  そ

  す

  しゃ

  しょ

  しゅ

t た

  と

  つ

u う

w わ

y や

  よ

  ゆ

z ざ