千代紙行燈
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 14 (1939) 年 | 譚海 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | 千代紙行燈(あんどん) |
時 と 所
江戸時代 江ノ島道・江戸市中
主な人物
- 奈美 十八九になる娘、日本橋小伝馬町の呉服商「松田屋茂兵衛」の主 父の茂兵衛は五年まえに死に、支配人の喜右衛門が店の実権を握っていた
- 佐伯 助次郎(さえき) 二十四五、海道の馬子や駕かきなどが「歌舞伎者」と値をふみそうな美男の若侍 播州浪人、と云う
Memo
つれづれのまま、千代紙を切抜いて貼った行燈に灯がおぼろだ。
奈美は丸窓によって庭を見ている。
あの夜(よ)出たまま遂に戻って来ない人 ・・・ 明るい笑声がいまも眼に耳に残って消えない。
京の本店からは支配人と二人の手代に附添われて、かつての約束の人辰之助が来ている。
── 添えるお方ではなかったわ。
奈美はそう思う。
『千代紙行燈』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134635 |
タイトル |
山本周五郎 『怒(いか)らぬ慶之助(けいのすけ)』 文庫本 | 収録作品 |
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怒らぬ慶之助 (新潮文庫)
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