いさましい話
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山本周五郎 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 25 (1950) 年 | 講談雑誌 |
著者名 | 作品名 |
山本周五郎 | いさましい話 |
時 と 所
江戸時代 某城下
主な人物
- 及川 玄一郎 亡き及川玄右衛門の一子 父は国許で運上役所の軽い身分だったが、先代の伊賀守正敦にみいだされ江戸定府の勘定方支配にぬかれた 玄一郎も現藩主伊賀守敦信より勘定奉行に抜擢され国許へ
- 津田 庄左衛門 五十八歳、作事奉行 頻(しき)りに魚釣りを始めた玄一郎にてほどきをしてやり、ゆくときにはたいてい誘うか誘われるかした
Memo
── まず財政。 歳出歳入の調整。
これが敦信の改革の第一着手であった。
「ここの人々は頑迷さというのではなく、安定を毀(こわ)されるのが不愉快なのです」 玄一郎は、こう云った。
「── 現在の状態に触れられたくない、このままそっとしていたいという気持なのですから、暫く私だけでじわじわ地取りをし、時をみて少しずつ人を入れたいと思うのです ・・・ いま江戸から人を増やしますと、却(かえ)ってかれらの不安を大きくし、団結して反対を致しかねません、その機微な点は軽くみてはならないと思います」
『いさましい話』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101134369 |
タイトル |
山本周五郎 『あんちゃん』 文庫本 | 収録作品 |
いさましい話 菊千代抄 思い違い物語 七日七夜 凌霄花(のうぜんかずら) あんちゃん ひとでなし 藪落(やぶおと)し |
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あんちゃん (新潮文庫)
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