藤沢 周平
雪間草
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 60 (1985) 年 オール讀物
著者名 作品名
藤沢周平 雪間草

時 と 所

江戸時代  某城下・江戸城下

主な人物

Memo

「では、お元気で」
 言って手をはなすと、松江はあとも見ずに日が落ちてしまった小川の岸を雑木林の方に引き返した。
 吉十郎とは、それっきり顔を合わせたことはない。 しかし吉十郎が、間もなく家督をついで吉兵衛と名乗り、勘定方に出仕をはじめたこと、思ったとおりさっそく別の嫁をもらい、その妻女との間に子が生まれた、というあたりまでは、松江も吉兵衛の消息を耳にしていたのである。
 ── もう、むかしのことと思っていたのに。  松仙は深深とため息をついた。 それから万蔵を呼んで、市中まで行くから共をするようにと言いつけた。
                     『雪間草』文中より

収録本

出版社 ISBN
文藝春秋  文春文庫 978-4167192235
タイトル
藤沢周平  『花のあと』  文庫本
収録作品
鬼ごっこ  雪間草  寒い灯  疑惑  旅の誘(いざな)い  冬の日  悪癖  花のあと
Amazon  花のあと (文春文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642505
タイトル
藤沢周平全集 第五巻  単行本
収録作品
闇の顔  小川の辺(ほとり)  木綿触れ  夢ぞ見し  一夢の敗北  小鶴  梅薫る  孫十の逆襲  泣くな、けい  泣く母  飛べ、佐五郎  山桜  帰還せず  報復  弾む声  切腹  花のあと -以登女(いとじょ)お物語-  雪間草  悪癖  麦屋町昼下がり  三ノ丸広場下城どき  山姥橋夜五ツ  榎屋敷宵の春月
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