父と呼べ
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 49 (1974) 年 | 小説新潮 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 父(ちゃん)と呼べ |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 徳五郎 叩き大工、五十を過ぎ、女房のお吉と裏店住い 一人息子の徳治は、博奕(ばくち)の味を覚え、大喧嘩の末、三年前に家を飛び出し行方が知れない
- 寅太(とらた) 追い落としの罪で島送りと決まった、六蔵の子 仕事帰りに、親子での物取りの一部始終を見ていた徳五郎が、辻場所の番人が来る前に藪に隠れた寅太を、家に連れ帰った
Memo
「でもこの子」
お吉は子供を見た。
「その親爺さんと一緒になって泥棒してたと言うんだろ? 家の物持ち出したりはしないだろうね」
「おめえは馬鹿だ」
徳五郎は嘆くように言った。
「坊主は金が欲しくてやったんじゃねえや。 親爺がやれと言ったから手伝ったのよ。 けなげなもんじゃねえか。 つまり稼業を手伝ったのよ。 こんな餓鬼にいいも悪いもわかるもんかい」
「それはそうだけどさ」
「第一家の中から何を持ち出そうてんだ。 何もありゃしねえじゃねえか。 たっぷり飯を喰わして、優しい言葉でもかけてやんな。 すぐになついてくらあ」
『父と呼べ』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
文藝春秋 文春文庫 | 978-4167192174 |
タイトル |
藤沢周平 『闇の梯子』 文庫本 | 収録作品 |
父(ちゃん)とよべ 闇の梯子 入墨 相模守は無害 紅の記憶 |
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闇の梯子 (文春文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163628202 |
タイトル |
藤沢周平短篇傑作選 2 『父と呼べ』 単行本 | 収録作品 |
賽子無宿 帰郷 恐喝 父と呼べ 闇の梯子 入墨 馬五郎焼身 おふく 穴熊 |
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父と呼べ (藤沢周平短篇傑作選 2)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642109 |
タイトル |
藤沢周平全集 第一巻 単行本 | 収録作品 |
溟(くら)い海 囮(おとり) 賽子無宿(さいころむしゅく) 黒い縄 帰郷 恐喝 夜が軋(きし)む 割れた月 闇の梯子 父と呼べ 疑惑 密告 入墨 馬五郎焼身 旅の誘(いざな)い 鬼 おふく 霜の朝 時雨(しぐれ)のあと 穴熊 冬の終りに |
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藤沢周平全集 第一巻
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