藤沢 周平
意気地なし
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 50 (1975) 年 週刊小説
著者名 作品名
藤沢周平 意気地なし

時 と 所

江戸時代  江戸市中

主な人物

Memo

「おけいちゃんは、あたしが預かってあげますよ」
 とおてつは言った。 伊作は細い眼をみはっておてつをみたが、あわてて手を振った。
「そんなことは出来ません、おてっちゃん」
「だって、このまんまじゃいつになってもお店に行けないでしょ? そうしたらどうなるんですか。 赤ちゃんと一緒に干ぼしになっちゃいますよ」
 伊作はうつむいたが、すぐ顔を挙げた。
「でもそんな迷惑はかけられません」
「昼の間だけですもの」
 おてつはつとめて気軽な口振りで言った。
「家には、おっかさんもあたしもいるんだし、おけいちゃん一人ぐらい面倒みられるのよ。 お店から帰ってからは知らないけど」
                     『意気地なし』文中より

収録本

出版社 ISBN
新潮社  新潮文庫 978-4101247038
タイトル
藤沢周平  『時雨のあと』  文庫本
収録作品
雪明かり  闇の顔  時雨のあと  意気地なし  秘密  果し合い  鱗雲
Amazon  時雨のあと (新潮文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163628301
タイトル
藤沢周平短篇傑作選 3  『冬の潮』  単行本
収録作品
時雨のあと  冬の潮  しぶとい連中  秘密  意気地なし  暁のひかり  石を抱く  閉ざされた口  狂気  荒れ野  春の雪  遠い少女
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642208
タイトル
藤沢周平全集 第二巻  単行本
収録作品
冬の潮(うしお)  意気地なし  秘密  しぶとい連中  石を抱く  暁のひかり  龍(りゅう)を見た男  夜の橋  拐(かどわか)し  神隠し  閉ざされた口  闇の穴  三年目  狂気  荒れ野  春の雪  遠い少女  昔の仲間  疫病神  裏切り  夕べの光  冬の足音  暗い渦  うしろ姿  告白  捨てた女  夜の雷雨  暗い鏡  人殺し  朝焼け
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