意気地なし
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 50 (1975) 年 | 週刊小説 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 意気地なし |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 伊作 蒔絵師(まきえし)、年は二十七、八 十三かそこらで遠国から出てきてこちらで所帯を持ったが、十日ほど前に女房に死なれ、残された乳呑児のおけいを抱え、仕事にも行けず、江戸に頼れる身よりもなく弱っていた
- おてつ 長作、お勝夫婦の娘 大工の棟梁(とうりょう)清五郎の家でお礼奉公をしている兄の藤太郎の兄弟子、作次と婚約者のような形になっている
Memo
「おけいちゃんは、あたしが預かってあげますよ」
とおてつは言った。 伊作は細い眼をみはっておてつをみたが、あわてて手を振った。
「そんなことは出来ません、おてっちゃん」
「だって、このまんまじゃいつになってもお店に行けないでしょ? そうしたらどうなるんですか。 赤ちゃんと一緒に干ぼしになっちゃいますよ」
伊作はうつむいたが、すぐ顔を挙げた。
「でもそんな迷惑はかけられません」
「昼の間だけですもの」
おてつはつとめて気軽な口振りで言った。
「家には、おっかさんもあたしもいるんだし、おけいちゃん一人ぐらい面倒みられるのよ。 お店から帰ってからは知らないけど」
『意気地なし』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101247038 |
タイトル |
藤沢周平 『時雨のあと』 文庫本 | 収録作品 |
雪明かり 闇の顔 時雨のあと 意気地なし 秘密 果し合い 鱗雲 |
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時雨のあと (新潮文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163628301 |
タイトル |
藤沢周平短篇傑作選 3 『冬の潮』 単行本 | 収録作品 |
時雨のあと 冬の潮 しぶとい連中 秘密 意気地なし 暁のひかり 石を抱く 閉ざされた口 狂気 荒れ野 春の雪 遠い少女 |
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冬の潮 (藤沢周平短篇傑作選 3)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642208 |
タイトル |
藤沢周平全集 第二巻 単行本 | 収録作品 |
冬の潮(うしお) 意気地なし 秘密 しぶとい連中 石を抱く 暁のひかり 龍(りゅう)を見た男 夜の橋 拐(かどわか)し 神隠し 閉ざされた口 闇の穴 三年目 狂気 荒れ野 春の雪 遠い少女 昔の仲間 疫病神 裏切り 夕べの光 冬の足音 暗い渦 うしろ姿 告白 捨てた女 夜の雷雨 暗い鏡 人殺し 朝焼け |
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藤沢周平全集 第二巻
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