藤沢 周平
割れた月
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 48 (1973) 年 問題小説
著者名 作品名
藤沢周平 割れた月

時 と 所

江戸時代(文政年間)  江戸市中

主な人物

Memo

「理助さん」
 鶴吉が呼ぶと、理助は微かに眼を開いた。 意識はあるようだったが、開いたままの口から小さな呻き声を洩らしただけだった。
「安心しな。 いま人を呼んできて家に運んでやるぜ。 なに、大した病気じゃねえよ」
 理助は、また呻き声を洩らし、眼を閉じた。 御船蔵前町の自身番を探して歩きながら、鶴吉は、(これから、どういうことになるのだ)と思った。 思いがけない重荷が、ずっしりと肩を圧してきたのを感じたが、その重さから逃れることは考えなかった。 たとえ逃げても、行く場所はなかった。
                     『割れた月』文中より

収録本

出版社 ISBN
文藝春秋  文春文庫 978-4167192402
タイトル
藤沢周平  『又蔵の火』  文庫本
収録作品
又蔵(またぞう)の火  帰郷  賽子無宿(さいころむしゅく)  割れた月  恐喝
Amazon  又蔵の火 (文春文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642109
タイトル
藤沢周平全集 第一巻  単行本
収録作品
溟(くら)い海  囮(おとり)  賽子無宿  黒い縄  帰郷  恐喝  夜が軋(きし)む  割れた月  闇の梯子  父(ちゃん)と呼べ  疑惑  密告  入墨  馬五郎焼身  旅の誘(いざな)い  鬼  おふく  霜の朝  時雨(しぐれ)のあと  穴熊  冬の終りに
Amazon  藤沢周平全集 第一巻 

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