藤沢 周平
長門守の陰謀
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 51 (1976) 年 歴史読本
著者名 作品名
藤沢周平 長門守の陰謀

時 と 所

江戸時代  鶴ヶ岡城下 ほか

主な人物

Memo

 長門守忠重が、藩主忠勝(ただかつ)の世子(せいし)摂津守忠当(せっつのかみただまさ)を廃して、後嗣(こうし)に自分の子九八郎忠広(くはちろうただひろ)を据えようとしている。 この話は、奥勤めをしている千賀の親戚のものから、ひそかにもたらされた話だ、と千賀は言った。
 九八郎どのに於満(おまん)どのを娶(めと)らせ、次の藩主とする考えで、お上にもそのように吹きこんでいると申す」
「 ・・・・・・ 」
 喜兵衛は腕を組み、険しい眼を千賀に据えた。 於満は忠勝の子で、世子忠当の妹である。 胸を撃たれたような驚きがあった。
「世子を廃する大義名分を、どう唱えるつもりかの」
「病弱であること、脇腹であることなどを申しておる由にござる。 しかしながら ・・・」
 千賀は眼をあげて、喜兵衛をみた。
「この知らせをもたらした者は、確かな者でござるが、それがしも信じかねましてな。 この話のようなことであれば、すでに大乱と申すべきですからな」
「いかにも大乱 ・・・」
                     『長門守の陰謀』文中より

収録本

出版社 ISBN
文藝春秋  文春文庫 978-4167192051
タイトル
藤沢周平  『長門守の陰謀』  文庫本
収録作品
夢ぞ見し  春の雪  夕べの光  遠い少女  長門守の陰謀
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163628400
タイトル
藤沢周平短篇傑作選 4  『又蔵の火』  単行本
収録作品
又蔵の火  逆軍の旗  二人の失踪人  上意改まる  幻にあらず  長門守の陰謀  試行のたのしみ(エッセー)
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642604
タイトル
藤沢周平全集 第六巻  単行本
収録作品
玄鳥  三月の鮠(はや)  闇討ち  浦島  鷦鷯(みそさざい)  又蔵(またぞう)の火  逆軍の旗  相模守は無害  二人の失踪人  上意改まる  幻にあらず  長門守の陰謀  振子の城  二天(にてん)の窟(あなぐら)  死闘  夜明けの月影  師弟剣  飛ぶ猿
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