藤沢 周平
虹の空
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 54 (1979) 年 週刊小説
著者名 作品名
藤沢周平 虹の空

時 と 所

江戸時代  江戸市中

主な人物

Memo

 ── これでいいのかも知れない。
 政吉はほっとしていた。 もともと所帯を持つから母親を引き取ろうか、などと殊勝な気持でたずねて行ったわけではなかったのだ。 むしろ逆だった。
 おかよと所帯を持ったあとで、母親でございなどと、どこからか老いさらばえた女がころがりこんで来たりしたら困る。 その気持がどこかにあって、様子を見に行ったと言えなくもない。 だが、おすがにはそういう気持はないらしかった。
 ── これで済んだ。
 と政吉は思った。 だがその安堵には、さっきおすがの部屋にいたときにも感じた、あるうしろめたい気持がからんで来るようだった。
                     『虹の空』文中より

収録本

出版社 ISBN
新潮社  新潮文庫 978-4101247175
タイトル
藤沢周平  『霜の朝』  文庫本
収録作品
報復  泣く母  嚏(くしゃみ)  密告  おとくの神  虹の空  禍福  追われる男  怠け者  歳月  霜の朝
Amazon  霜の朝 (新潮文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642307
タイトル
藤沢周平全集 第三巻  単行本
収録作品
驟(はし)り雨  遅いしあわせ  泣かない女  贈り物  歳月  ちきしょう!  虹の空  運の尽き  おばさん  亭主の仲間  時雨(しぐれ)みち  幼い声  夜の道  怠け者  盗み喰い  滴る汗  追われる男  おさんが呼ぶ  禍福  おとくの神  失踪(しっそう)  帰って来た女  おつぎ  逃走  夜消える  女下駄(おんなげた)  遠い別れ  鬼ごっこ  冬の日  寒い灯  にがい再会  永代橋  踊る手  消息  初つばめ  遠ざかる声
Amazon  藤沢周平全集 第三巻 

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