藤沢 周平
暁のひかり
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 50 (1975) 年 小説現代
著者名 作品名
藤沢周平 暁のひかり

時 と 所

江戸時代  江戸市中

主な人物

Memo

 だが、その朝はすばらしい朝だった。 暁の光の中から、町が眼ざめて活きいきと立ち上がろうとしているのを感じた。
 ── 気持ちのいい朝だ。
 これから眠りに帰るのを、気持ちの隅でうしろめたく思いながら、市蔵はそう思った。
 その時娘を見つけたのである。 初め市蔵は、その娘が落とし物でも探しているのかと思った。 娘は竹の棒を持っていた。 その竹を探るように前に突き出し、ひと呼吸置いてから、ゆっくり右脚を踏み出し、左脚を踏み出した。 そしてまた地面を探るように、竹を前に出す。
                   『暁のひかり』文中より

収録本

出版社 ISBN
文藝春秋  文春文庫 978-4167192419
タイトル
藤沢周平  『暁のひかり』  文庫本
収録作品
暁のひかり  馬五郎焼身  おふく  穴熊  しぶとい連中  冬の潮
Amazon  暁のひかり (文春文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163628301
タイトル
藤沢周平短篇傑作選 3  『冬の潮』  単行本
収録作品
時雨のあと  冬の潮  しぶとい連中  秘密  意気地なし  暁のひかり  石を抱く  閉ざされた口  狂気  荒れ野  春の雪  遠い少女
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642208
タイトル
藤沢周平全集 第二巻  単行本
収録作品
冬の潮(うしお)  意気地なし  秘密  しぶとい連中  石を抱く  暁のひかり  龍(りゅう)を見た男  夜の橋  拐(かどわか)し  神隠し  閉ざされた口  闇の穴  三年目  狂気  荒れ野  春の雪  遠い少女  昔の仲間  疫病神  裏切り  夕べの光  冬の足音  暗い渦  うしろ姿  告白  捨てた女  夜の雷雨  暗い鏡  人殺し  朝焼け
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