冬の終りに
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 50 (1975) 年 | 小説宝石 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 冬の終りに |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 磯吉 板木彫り職人、二十八歳 母親と二人、裏店に暮らす 二年前、勝気だった女房のおせんは、姑(しゅうとめ)と来る日も来る日も陰湿に争い、一年余りで家を出て行った
- お静 みたところ二十二、三 亭主は、三年前に病気で死にました、という 「見たとおりですわ」 「お妾なんかじゃありませんのよ。 母子二人で細細と暮らしてます」
Memo
「なんでしょうね、この子は」
台所から茶道具を運んできた女が、顔を赤らめて言い、磯吉に笑いかけた。 小さい箱火鉢を磯吉の方にすすめながら、少し改まった口調で言った。
「おかげさまで、熱もすっかり下がって、もう大丈夫のようなんです。 ほんとに助かりましたわ」
「そいつはよかった」
女の笑顔と、へだてのない口調が、磯吉の気分を楽にしていた。 この家を訪ねるのは、これで五、六度めである。 柳島の賭場の人間に追われて、この家に逃げ込んだのが半月ほど前で、あれから三日にあけずここに来ていることになる。
『冬の終りに』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101247021 |
タイトル |
藤沢周平 『竹光始末』 文庫本 | 収録作品 |
竹光始末 恐妻の剣 石を抱く 冬の終りに 乱心 遠方より来る |
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竹光始末 (新潮文庫)
へ
出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642109 |
タイトル |
藤沢周平全集 第一巻 単行本 | 収録作品 |
溟(くら)い海 囮(おとり) 賽子無宿(さいころむしゅく) 黒い縄 帰郷 恐喝 夜が軋(きし)む 割れた月 闇の梯子 父(ちゃん)と呼べ 疑惑 密告 入墨 馬五郎焼身 旅の誘(いざな)い 鬼 おふく 霜の朝 時雨(しぐれ)のあと 穴熊 冬の終りに |
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藤沢周平全集 第一巻
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