うしろ姿
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 53 (1978) 年 | 小説宝石 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | うしろ姿 |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 六助 左官の手間取り 若いころ一年足らず太物屋に奉公したことがあり、酔うと気取った口をきくことがある
- おはま 酔って、誰でもかまわずに家にひっぱってくる奇癖がある六助の女房 おはまは、そういう酔っぱらいをなだめて帰すのに必死になり、次の朝は隣近所に侘びを言って歩いた
- ばあさん 「ほんとに似てるわ、うちのばあさんに」 「どうでい。 四、五日置いてやるか」 「 ・・・・・・ 」
Memo
「この旦那が ・・・」
ばあさんが、胸に頭を落しこんで眠りこけている六助を、ちらと見た。
「ひと晩泊めてやるっておっしゃるから、ついて来たんですよね」
「 ・・・・・・ 」
「やっぱり、だめですよね」
ばあさんは、下からすくい上げるような眼で、じっとおはまを見た。 その眼に、みるみる涙が盛りあがった。 だがばあさんは泣かなかった。 黙って立ち上がった。 立ち上がって、夜の中に出て行こうとしていた。 ひとつかみほどの小さい背を、おはまは見つめた。
『うしろ姿』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101247113 |
タイトル |
藤沢周平 『驟り雨(はしりあめ)』 文庫本 | 収録作品 |
贈り物 うしろ姿 ちきしょう! 驟り雨 人殺し 朝焼け 遅いしあわせ 運の尽き 捨てた女 泣かない女 |
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驟(はし)り雨 (新潮文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642208 |
タイトル |
藤沢周平全集 第二巻 単行本 | 収録作品 |
冬の潮(うしお) 意気地なし 秘密 しぶとい連中 石を抱く 暁のひかり 龍(りゅう)を見た男 夜の橋 拐(かどわか)し 神隠し 閉ざされた口 闇の穴 三年目 狂気 荒れ野 春の雪 遠い少女 昔の仲間 疫病神 裏切り 夕べの光 冬の足音 暗い渦 うしろ姿 告白 捨てた女 夜の雷雨 暗い鏡 人殺し 朝焼け |
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藤沢周平全集 第二巻
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