藤沢 周平
山桜
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 55 (1980) 年 小説宝石
著者名 作品名
藤沢周平 山桜

時 と 所

江戸時代  海坂城下

主な人物

Memo

 ── おや。
 やっぱり桜だった、と野江は眼をみはった。 道から丘の斜面に、六尺ほど上がったところに太い桜の木が生えている。 地形のためにそうなったのだろうが、木は少し傾いて、傘のように道の上に枝をひろげていた。 花弁のうすい山桜だったが、その下に立つと、薄紅いろの花が一面に頭上を覆って、別世界に入ったようだった。 花はようやく三分咲きほどで、まだつぼみのほうが多かった。
 やっぱりこの道を来てよかった、と野江は思った。
                     『山桜』文中より

収録本

出版社 ISBN
新潮社  新潮文庫 978-4101247090
タイトル
藤沢周平  『時雨みち』  文庫本
収録作品
帰還せず  飛べ、佐五郎  山桜  盗み喰い  滴る汗  幼い声  夜の道  おばさん  亭主の仲間  おさんが呼ぶ  時雨みち
Amazon  時雨みち (新潮文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163255804
タイトル
海坂藩大全(うなさかはんたいぜん) 下  単行本
収録作品
梅薫る  泣くな、けい  泣く母  山桜  報復  切腹  花のあと -以登女(いとじょ)お物語-  鷦鷯(みそさざい)  岡安家の犬  静かな木  偉丈夫
Amazon  海坂藩大全 下 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642505
タイトル
藤沢周平全集 第五巻  単行本
収録作品
闇の顔  小川の辺(ほとり)  木綿触れ  夢ぞ見し  一夢の敗北  小鶴  梅薫る  孫十の逆襲  泣くな、けい  泣く母  飛べ、佐五郎  山桜  帰還せず  報復  弾む声  切腹  花のあと -以登女(いとじょ)お物語-  雪間草  悪癖  麦屋町昼下がり  三ノ丸広場下城どき  山姥橋夜五ツ  榎屋敷宵の春月
Amazon  藤沢周平全集 第五巻 

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