小鶴
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 52 (1977) 年 | 小説現代 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 小鶴 |
時 と 所
江戸時代 海坂城下
主な人物
- 神名 吉左衛門(かんな) 普請組に勤めて百石余の禄を頂いている 五十の坂を越えたが、跡継ぎがなく、養子の来手もなかった
- 登米(とめ) 吉左衛門の妻女、家つきの娘で吉左衛門を婿にとった 三十年近く経ったいまも、ちょいちょい吉左衛門を婿あつかいする言動があるらしい
- 小鶴 十七、八だろうと登米は見当をつけた 「おぼえていないのですよ。 どこから来たのか、どこへ行くつもりだったか、親兄弟の名前さえ知らないんですからね。 いったいどういうことなんですか?」
Memo
「おやめなされませ。 いさかいはおやめくださいませ」
小鶴は懇願するように言った。 その間にも涙が頬をつたって流れた。
「ほら、ごらんなさい。 お前さまが慎みもなく大声を張りあげるからでございますよ」
登米は吉左衛門をにらんで言ったが、これが同じ人間の声かと怪しむほど、つくったやさしい声音(こわね)で、小鶴に言った。
「いさかいなどいたしませんよ。 わからず屋の主人をちょっとたしなめてやっただけです。 どうですか? もうやすみませんか。 あなたはまだ疲れが直っていないのですから」
『小鶴』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101247069 |
タイトル |
藤沢周平 『神隠し』 文庫本 | 収録作品 |
拐(かどわか)し 昔の仲間 疫病神 告白 三年目 鬼 桃の木の下で 小鶴 暗い渦 夜の雷雨 神隠し |
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神隠し (新潮文庫) へ
出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163255705 |
タイトル |
海坂藩大全(うなさかはんたいぜん) 上 単行本 | 収録作品 |
暗殺の年輪 相模守は無害 唆(そそのか)す 潮田伝五郎置文(うしおだでんごろうおきぶみ) 鬼気 竹光始末 遠方より来(きた)る 小川の辺(ほとり) 木綿触れ 小鶴 |
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海坂藩大全 上 へ
出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642505 |
タイトル |
藤沢周平全集 第五巻 単行本 | 収録作品 |
闇の顔 小川の辺 木綿触れ 夢ぞ見し 一夢の敗北 小鶴 梅薫る 孫十の逆襲 泣くな、けい 泣く母 飛べ、佐五郎 山桜 帰還せず 報復 弾む声 切腹 花のあと -以登女(いとじょ)お物語- 雪間草 悪癖 麦屋町昼下がり 三ノ丸広場下城どき 山姥橋夜五ツ 榎屋敷宵の春月 |
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