藤沢 周平
小鶴
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 52 (1977) 年 小説現代
著者名 作品名
藤沢周平 小鶴

時 と 所

江戸時代  海坂城下

主な人物

Memo

「おやめなされませ。 いさかいはおやめくださいませ」
 小鶴は懇願するように言った。 その間にも涙が頬をつたって流れた。
「ほら、ごらんなさい。 お前さまが慎みもなく大声を張りあげるからでございますよ」
 登米は吉左衛門をにらんで言ったが、これが同じ人間の声かと怪しむほど、つくったやさしい声音(こわね)で、小鶴に言った。
「いさかいなどいたしませんよ。 わからず屋の主人をちょっとたしなめてやっただけです。 どうですか? もうやすみませんか。 あなたはまだ疲れが直っていないのですから」
                     『小鶴』文中より

収録本

出版社 ISBN
新潮社  新潮文庫 978-4101247069
タイトル
藤沢周平  『神隠し』  文庫本
収録作品
拐(かどわか)し  昔の仲間  疫病神  告白  三年目  鬼  桃の木の下で  小鶴  暗い渦  夜の雷雨  神隠し
Amazon  神隠し (新潮文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163255705
タイトル
海坂藩大全(うなさかはんたいぜん) 上  単行本
収録作品
暗殺の年輪  相模守は無害  唆(そそのか)す  潮田伝五郎置文(うしおだでんごろうおきぶみ)  鬼気  竹光始末  遠方より来(きた)る  小川の辺(ほとり)  木綿触れ  小鶴
Amazon  海坂藩大全 上 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642505
タイトル
藤沢周平全集 第五巻  単行本
収録作品
闇の顔  小川の辺  木綿触れ  夢ぞ見し  一夢の敗北  小鶴  梅薫る  孫十の逆襲  泣くな、けい  泣く母  飛べ、佐五郎  山桜  帰還せず  報復  弾む声  切腹  花のあと -以登女(いとじょ)お物語-  雪間草  悪癖  麦屋町昼下がり  三ノ丸広場下城どき  山姥橋夜五ツ  榎屋敷宵の春月
Amazon  藤沢周平全集 第五巻 

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