果し合い
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 50 (1975) 年 | 週刊小説 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 果し合い |
時 と 所
江戸時代 某城下
主な人物
- 大叔父 名前は庄司佐之助、五十八歳 亡くなった先代の総兵衛が兄で、当主の弥兵衛が甥(おい) 生涯の大半を、庄司家の部屋住みとして過ごしてきた
- 美也 弥兵衛の娘、十七歳 百石の庄司家でただひとり大叔父に肩入れし面倒みている 禄高四百二十石番頭(ばんがしら)を勤める縄手家の跡とり息子との縁談があった
Memo
「いまのは、どういう方ですか?」
と美也は聞いた。 大叔父がみちの墓参にくるときは、欠かさずついてきているが、その墓に寄ったのは初めてだった。
「昔知っていた女子(おなご)でな」
と大叔父は言った。
「橋川という家を知っとるか」
「いいえ」
「御盾(みたて)町にある家でな。 仏はそこの一人娘だったが、婿をもらって一年ばかりで死んだ。 橋川の家はその婿がまた後添えをもらって、いまは息子が城勤めをしておる」
「 ・・・・・・ 」
「じつはその娘には、わしが婿に行く筈じゃった」
「あらッ」
と美也は眼を丸くした。
「その話がすすんでいたときに、わしが馬鹿なことをしでかして、こういう身体(からだ)になったもので、話は流れた。 そういうことじゃ」
「 ・・・・・・ 」
『果し合い』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101247038 |
タイトル |
藤沢周平 『時雨のあと』 文庫本 | 収録作品 |
雪明かり 闇の顔 時雨のあと 意気地なし 秘密 果し合い 鱗雲 |
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時雨のあと (新潮文庫)
へ
出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642406 |
タイトル |
藤沢周平全集 第四巻 単行本 | 収録作品 |
暗殺の年輪 ただ一撃 紅(べに)の記憶 証拠人 唆(そそのか)す 恐妻の剣 潮田伝五郎置文(うしおだでんごろうおきぶみ) 密夫の顔 嚏(くしゃみ) 十四人目の男 桃の木の下で 臍曲(へそま)がり新左(しんざ) 夜の城 冤罪(えんざい) 一顆(いっか)の瓜(うり) 鱗雲(うろこぐも) 鬼気 竹光始末 果し合い 遠方より来(きた)る 乱心 雪明かり |
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藤沢周平全集 第四巻
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