藤沢 周平
果し合い
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 50 (1975) 年 週刊小説
著者名 作品名
藤沢周平 果し合い

時 と 所

江戸時代  某城下

主な人物

Memo

「いまのは、どういう方ですか?」
 と美也は聞いた。 大叔父がみちの墓参にくるときは、欠かさずついてきているが、その墓に寄ったのは初めてだった。
「昔知っていた女子(おなご)でな」
 と大叔父は言った。
「橋川という家を知っとるか」
「いいえ」
「御盾(みたて)町にある家でな。 仏はそこの一人娘だったが、婿をもらって一年ばかりで死んだ。 橋川の家はその婿がまた後添えをもらって、いまは息子が城勤めをしておる」
「 ・・・・・・ 」
「じつはその娘には、わしが婿に行く筈じゃった」
「あらッ」
 と美也は眼を丸くした。
「その話がすすんでいたときに、わしが馬鹿なことをしでかして、こういう身体(からだ)になったもので、話は流れた。 そういうことじゃ」
「 ・・・・・・ 」
                     『果し合い』文中より

収録本

出版社 ISBN
新潮社  新潮文庫 978-4101247038
タイトル
藤沢周平  『時雨のあと』  文庫本
収録作品
雪明かり  闇の顔  時雨のあと  意気地なし  秘密  果し合い  鱗雲
Amazon  時雨のあと (新潮文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642406
タイトル
藤沢周平全集 第四巻  単行本
収録作品
暗殺の年輪  ただ一撃  紅(べに)の記憶  証拠人  唆(そそのか)す  恐妻の剣  潮田伝五郎置文(うしおだでんごろうおきぶみ)  密夫の顔  嚏(くしゃみ)  十四人目の男  桃の木の下で  臍曲(へそま)がり新左(しんざ)  夜の城  冤罪(えんざい)  一顆(いっか)の瓜(うり)  鱗雲(うろこぐも)  鬼気  竹光始末  果し合い  遠方より来(きた)る  乱心  雪明かり
Amazon  藤沢周平全集 第四巻 

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