藤沢 周平
泣く母
Top page 作家 一覧 
藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 54 (1979) 年 週刊小説
著者名 作品名
藤沢周平 泣く母

時 と 所

江戸時代  某城下

主な人物

Memo

「それで、今日は?」
「うむ。 道場の帰りだが、ちと聞きたいことがあって寄った」
 小四郎がそう言ったとき、娘が甘酒をはこんで来た。 娘は自分も座りそうにしたが、店の方で人声がしたので、どうぞごゆっくりね、と小四郎に言い置いて立って行った。
「聞きたいことって、何でしょうね」
 おかつが、甘酒をすすめながら、ゆっくりした太い声で言った。
「母のことだ」
 小四郎がそう言うと、おかつは持っていた甘酒の椀を置いて、手を膝に重ね、じっと小四郎を見つめた。
「母が嫁いだ先の家だが、矢口とは言わなかったかな」
                     『泣く母』文中より

収録本

出版社 ISBN
新潮社  新潮文庫 978-4101247175
タイトル
藤沢周平  『霜の朝』  文庫本
収録作品
報復  泣く母  嚏(くしゃみ)  密告  おとくの神  虹の空  禍福  追われる男  怠け者  歳月  霜の朝
Amazon  霜の朝 (新潮文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163255804
タイトル
海坂藩大全(うなさかはんたいぜん) 下  単行本
収録作品
梅薫る  泣くな、けい  泣く母  山桜  報復  切腹  花のあと -以登女(いとじょ)お物語-  鷦鷯(みそさざい)  岡安家の犬  静かな木  偉丈夫
Amazon  海坂藩大全 下 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642505
タイトル
藤沢周平全集 第五巻  単行本
収録作品
闇の顔  小川の辺(ほとり)  木綿触れ  夢ぞ見し  一夢の敗北  小鶴  梅薫る  孫十の逆襲  泣くな、けい  泣く母  飛べ、佐五郎  山桜  帰還せず  報復  弾む声  切腹  花のあと -以登女(いとじょ)お物語-  雪間草  悪癖  麦屋町昼下がり  三ノ丸広場下城どき  山姥橋夜五ツ  榎屋敷宵の春月
Amazon  藤沢周平全集 第五巻 

配信広告 【 Yahoo! アドパートナー 】

配信広告 【 Google AdSense 】

a あ

b べ

c ちゃ

  ち

e え

f ふ

g げ

  ぎ

  ぎゃ

h は

  へ

  ひ

  ほ

 

i  い

j じょ

  じゅ

k か

  き

  こ

  く

  きょ

m ま

  み

  も

  む

n な

  に

  の

  ぬ

 

o お

r ら

  りゅ

s さ

  せ

  し

  そ

  す

  しょ

t た

  て

  と

 

u う

w わ

y や

  よ

  ゆ