幻にあらず
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 51 (1976) 年 | 別冊小説新潮 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 幻にあらず |
時 と 所
江戸時代 江戸城下・米沢城下
主な人物
- 上杉 治憲(うえすぎ はるのり) 「殿は ・・・」「じつにお強い。 江戸で初めてお目にかかったおり、ただ人ではござらんと拝察いたしましたが、これほどにお強くなられるとは、正直夢にも思わなんだことでござります」
- 竹俣 当綱(たけまた まさつな) 「それがしが藩の建て直しを考えましたのは、さよう、大殿様が入部なされた時分からでござります。 殿がお生まれになる前でござりまするな。 あれから、ざっと三十年経ち申した」
- 莅戸 善政(のぞき よしまさ) 「莅戸にも、茶を持って来い」 いや、私はお話のお相伴ですから、と遠慮する人柄で、善政は勤めの方も細心に手堅く、それでいていつの間にか確実に実績を上げているというところがあった
Memo
「いずれにしても、あちこちと借金じゃな」
「いましばらくの辛抱でございます。 もしこの三木植立てにご裁許を頂き、植立てにかかれば、十五万石のわが藩をやがて三十万石とすることは難しくございません」
「漆の実というものは、何年ぐらいでなるものなのか」
「植立て後四、五年でございましょう」
と善政が答えた。
「一年置き、あるいは二年置きに実がなりますが、お奉行のこの見積りは無理のないものと思います」
善政は、ひと通り眼を通しただけで、そこまで読み取ったようであった。
「即ち十年後には、お奉行が言われるとおり、年に知行分十六万六百石の収益が、ここから見込まれましょう」
『幻にあらず』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
文藝春秋 文春文庫 | 978-4167192112 |
タイトル |
藤沢周平 『逆軍の旗』 文庫本 | 収録作品 |
逆軍の旗 上意改まる 二人の失踪人 幻にあらず |
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逆軍の旗 (文春文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163628400 |
タイトル |
藤沢周平短篇傑作選 4 『又蔵の火』 単行本 | 収録作品 |
又蔵の火 逆軍の旗 二人の失踪人 上意改まる 幻にあらず 長門守の陰謀 試行のたのしみ(エッセー) |
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又蔵の火 (藤沢周平短篇傑作選 4)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642604 |
タイトル |
藤沢周平全集 第六巻 単行本 | 収録作品 |
玄鳥 三月の鮠(はや) 闇討ち 浦島 鷦鷯(みそさざい) 又蔵(またぞう)の火 逆軍の旗 相模守は無害 二人の失踪人 上意改まる 幻にあらず 長門守の陰謀 振子の城 二天(にてん)の窟(あなぐら) 死闘 夜明けの月影 師弟剣 飛ぶ猿 |
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藤沢周平全集 第六巻
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