闇の梯子
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 49 (1974) 年 | 別冊文藝春秋 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 闇の梯子 |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 清次 板木師 一年前、それまで働いていた彫六をやめて、ひとりで仕事をはじめた おたみと所帯を持ってみると、彫六の安い手間賃では、二人喰って行けなかった
- 酉蔵(とりぞう) 板木師 清次とは、むかし小泉という彫師の店で一緒で、その後彫六でも一緒に仕事をした 酉蔵が彫六を逐(お)われてからは会っていなかったが、三年ぶりに清次の家を訪ねあてて来た
- 弥之助 清次の兄 放蕩のすえ田畑も家も人手に渡し、故郷を出奔し、江戸で板木師になったという噂があった
Memo
「酉蔵という人はな」
鑿(のみ)を動かす手を休めて、清次は壁に眼を投げた。
「行方が知れねえと話した兄貴に似てるんだな。 顔が似ているというんじゃなくて、どう言ったらいいか、つまりまともに世渡り出来ないたちだということだ。 兄貴もそうだった」
「 ・・・・・・ 」
「一町三反歩の田畑と家屋敷を潰しても立直れなかった。 悪くなってゆくばかりだった。 梯子(はしご)を下りるように、だんだんにな」
気がついて、おいおたみと呼んだが、返事はなかった。 おたみは寝つくのが早い。 苦笑して清次は蝋燭(ろうそく)の芯を剪(き)り、また鑿をとり上げた。
『闇の梯子』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
文藝春秋 文春文庫 | 978-4167192174 |
タイトル |
藤沢周平 『闇の梯子』 文庫本 | 収録作品 |
父(ちゃん)とよべ 闇の梯子 入墨 相模守は無害 紅の記憶 |
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闇の梯子 (文春文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163628202 |
タイトル |
藤沢周平短篇傑作選 2 『父と呼べ』 単行本 | 収録作品 |
賽子無宿 帰郷 恐喝 父と呼べ 闇の梯子 入墨 馬五郎焼身 おふく 穴熊 |
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父と呼べ (藤沢周平短篇傑作選 2)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642109 |
タイトル |
藤沢周平全集 第一巻 単行本 | 収録作品 |
溟(くら)い海 囮(おとり) 賽子無宿(さいころむしゅく) 黒い縄 帰郷 恐喝 夜が軋(きし)む 割れた月 闇の梯子 父(ちゃん)と呼べ 疑惑 密告 入墨 馬五郎焼身 旅の誘(いざな)い 鬼 おふく 霜の朝 時雨(しぐれ)のあと 穴熊 冬の終りに |
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藤沢周平全集 第一巻
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