藤沢 周平
闇の梯子
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 49 (1974) 年 別冊文藝春秋
著者名 作品名
藤沢周平 闇の梯子

時 と 所

江戸時代  江戸市中

主な人物

Memo

「酉蔵という人はな」
 鑿(のみ)を動かす手を休めて、清次は壁に眼を投げた。
「行方が知れねえと話した兄貴に似てるんだな。 顔が似ているというんじゃなくて、どう言ったらいいか、つまりまともに世渡り出来ないたちだということだ。 兄貴もそうだった」
「 ・・・・・・ 」
「一町三反歩の田畑と家屋敷を潰しても立直れなかった。 悪くなってゆくばかりだった。 梯子(はしご)を下りるように、だんだんにな」
 気がついて、おいおたみと呼んだが、返事はなかった。 おたみは寝つくのが早い。 苦笑して清次は蝋燭(ろうそく)の芯を剪(き)り、また鑿をとり上げた。
                     『闇の梯子』文中より

収録本

出版社 ISBN
文藝春秋  文春文庫 978-4167192174
タイトル
藤沢周平  『闇の梯子』  文庫本
収録作品
父(ちゃん)とよべ  闇の梯子  入墨  相模守は無害  紅の記憶
Amazon  闇の梯子 (文春文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163628202
タイトル
藤沢周平短篇傑作選 2  『父と呼べ』  単行本
収録作品
賽子無宿  帰郷  恐喝  父と呼べ  闇の梯子  入墨  馬五郎焼身  おふく  穴熊
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642109
タイトル
藤沢周平全集 第一巻  単行本
収録作品
溟(くら)い海  囮(おとり)  賽子無宿(さいころむしゅく)  黒い縄  帰郷  恐喝  夜が軋(きし)む  割れた月  闇の梯子  父(ちゃん)と呼べ  疑惑  密告  入墨  馬五郎焼身  旅の誘(いざな)い  鬼  おふく  霜の朝  時雨(しぐれ)のあと  穴熊  冬の終りに
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