恐喝
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 48 (1973) 年 | 別冊小説現代 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 恐喝 |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 竹二郎 指物師の職も途中で捨て賭場に出入りしている、二十三歳 三つの時に両親に死なれ、左官の下職(したしょく)だった伯父に引き取られた 伯母には苛(いじ)められたが、従姉のおたかは、自分の弟よりも竹二郎を可愛がった
- おその 履物商「備前屋」の娘 風に乗って飛んで来た板切れで向う脛を傷つけ、激痛で道に腰を落としている竹二郎に肩を貸し、店に担ぎ込んで甲斐甲斐しく手当をした
Memo
「そいつは考え直した方がいいぜ。 気にいらねえや。 ま、どっちみちいそがねえ方がいいな。 そのうち俺も一度顔を出すから」
「おまえが来たって、どうにもならないよ」
おたかは顔を挙げて微笑した。 包むような温かい笑顔だった。 眼の縁が赤くなっている。
「幾つになっても、何をやってんだか、わかりゃしない」
おたかは、よいしょと呟いて立ち上り、ちらと鍬蔵をみて言った。
「あんなのと早く手を切らないといけないよ。 そうでないとおまえ、いまにひどい目に会うよ」
おたかと別れると、竹二郎と鍬蔵は無言で道をいそいだ。
『恐喝』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
文藝春秋 文春文庫 | 978-4167192402 |
タイトル |
藤沢周平 『又蔵の火』 文庫本 | 収録作品 |
又蔵(またぞう)の火 帰郷 賽子無宿(さいころむしゅく) 割れた月 恐喝 |
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又蔵の火 (文春文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163628202 |
タイトル |
藤沢周平短篇傑作選 2 『父と呼べ』 単行本 | 収録作品 |
賽子無宿 帰郷 恐喝 父と呼べ 闇の梯子 入墨 馬五郎焼身 おふく 穴熊 |
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父と呼べ (藤沢周平短篇傑作選 2)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642109 |
タイトル |
藤沢周平全集 第一巻 単行本 | 収録作品 |
溟(くら)い海 囮(おとり) 賽子無宿 黒い縄 帰郷 恐喝 夜が軋(きし)む 割れた月 闇の梯子 父(ちゃん)と呼べ 疑惑 密告 入墨 馬五郎焼身 旅の誘(いざな)い 鬼 おふく 霜の朝 時雨(しぐれ)のあと 穴熊 冬の終りに |
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藤沢周平全集 第一巻
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