藤沢 周平
恐喝
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 48 (1973) 年 別冊小説現代
著者名 作品名
藤沢周平 恐喝

時 と 所

江戸時代  江戸市中

主な人物

Memo

「そいつは考え直した方がいいぜ。 気にいらねえや。 ま、どっちみちいそがねえ方がいいな。 そのうち俺も一度顔を出すから」
「おまえが来たって、どうにもならないよ」
 おたかは顔を挙げて微笑した。 包むような温かい笑顔だった。 眼の縁が赤くなっている。
「幾つになっても、何をやってんだか、わかりゃしない」
 おたかは、よいしょと呟いて立ち上り、ちらと鍬蔵をみて言った。
「あんなのと早く手を切らないといけないよ。 そうでないとおまえ、いまにひどい目に会うよ」
 おたかと別れると、竹二郎と鍬蔵は無言で道をいそいだ。
                     『恐喝』文中より

収録本

出版社 ISBN
文藝春秋  文春文庫 978-4167192402
タイトル
藤沢周平  『又蔵の火』  文庫本
収録作品
又蔵(またぞう)の火  帰郷  賽子無宿(さいころむしゅく)  割れた月  恐喝
Amazon  又蔵の火 (文春文庫) 
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163628202
タイトル
藤沢周平短篇傑作選 2  『父と呼べ』  単行本
収録作品
賽子無宿  帰郷  恐喝  父と呼べ  闇の梯子  入墨  馬五郎焼身  おふく  穴熊
出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642109
タイトル
藤沢周平全集 第一巻  単行本
収録作品
溟(くら)い海  囮(おとり)  賽子無宿  黒い縄  帰郷  恐喝  夜が軋(きし)む  割れた月  闇の梯子  父(ちゃん)と呼べ  疑惑  密告  入墨  馬五郎焼身  旅の誘(いざな)い  鬼  おふく  霜の朝  時雨(しぐれ)のあと  穴熊  冬の終りに
Amazon  藤沢周平全集 第一巻 

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