鬼気
≫ Top page 作家 一覧 へ
藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 50 (1975) 年 | 小説宝石 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 鬼気 |
時 と 所
江戸時代 海坂城下
主な人物
- 細谷 久太夫 御旗組、年は多分五十五、六 剣の名手だという噂があった 四人の娘を順順に嫁に出し、いま家にいるのは十七になる早尾という末娘だけという
- 雨宮道場の三羽烏 徳丸、鳶田、平野という三人の高弟が健在だったため、例年秋の祭祀のあとの奉納紅白試合で、鷲井道場の門弟から三年続けて勝ちを得ていた
- 保科 弥五兵衛 物頭 兼平道場の麒麟児ともてはやされたが、四十過ぎてからは腹が出て昔の俤(おもかげ)はない
Memo
「ま、儂が見たのはざっとこんなものだが、これだけでも細谷久太夫が、並みの人間でないことは、およそ納得がいったろう」
「しかし、そのときも刀は抜いていないわけですな」
と平野が言った。 平野はまだ不満のようだった。
「まだ納得いかんか」
保科は苦笑した。 それから匙(さじ)を投げた口調で付け加えた。
「そんなに刀を抜くところを見たかったら、自分で細谷にきりかかってみることだな。 ただし責任は持たん」
『鬼気』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
中央公論社 中公文庫 | 978-4122010963 |
タイトル |
藤沢周平 『夜の橋』 文庫本 | 収録作品 |
鬼気 夜の橋 裏切り 一夢の敗北 冬の足音 梅薫る 孫十の逆襲 泣くな、けい 暗い鏡 |
≫ Amazon
夜の橋 (中公文庫) へ
出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163255705 |
タイトル |
海坂藩大全(うなさかはんたいぜん) 上 単行本 | 収録作品 |
暗殺の年輪 相模守は無害 唆(そそのか)す 潮田伝五郎置文(うしおだでんごろうおきぶみ) 鬼気 竹光始末 遠方より来(きた)る 小川の辺(ほとり) 木綿触れ 小鶴 |
≫ Amazon
海坂藩大全 上 へ
出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642406 |
タイトル |
藤沢周平全集 第四巻 単行本 | 収録作品 |
暗殺の年輪 ただ一撃 紅(べに)の記憶 証拠人 唆す 恐妻の剣 潮田伝五郎置文 密夫の顔 嚏(くしゃみ) 十四人目の男 桃の木の下で 臍曲(へそま)がり新左(しんざ) 夜の城 冤罪(えんざい) 一顆(いっか)の瓜(うり) 鱗雲(うろこぐも) 鬼気 竹光始末 果し合い 遠方より来る 乱心 雪明かり |
≫ Amazon
藤沢周平全集 第四巻 へ
a あ
b べ
c ちゃ
ち
e え
f ふ
g げ
ぎ
ぎゃ
h は
へ
ひ
ほ
i い
j じょ
じゅ
k か
き
こ
く
きょ
m ま
み
も
む
n な
に
の
ぬ
o お
r ら
りゅ
s さ
せ
し
そ
す
しょ
t た
て
と
u う
w わ
y や
よ
ゆ