暗い渦
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 53 (1978) 年 | 小説現代 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 暗い渦 |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 信蔵 筆屋「亀屋」の主人、三十歳 古手(ふるて)屋をしていた父親の政吉は、伯父の家に奉公していた信蔵が十九の時に病死した 亀屋という古手屋は店を仕舞い、信蔵は二十二歳で伯父から暖簾(のれん)をわけてもらう
- おゆう 亡くなった政吉が昵懇(じっこん)のつき合いをしていた、同じ町内の小間物屋幸右衛門の娘 いずれ信蔵の嫁にという話が、子供のころから決まっていた
Memo
信蔵は不機嫌に黙りこんだ。 せっかくの二人だけの花見に、友だちを誘おうというおゆうの気持ちがわからなかった。 ただの無邪気とも思えないのが不愉快だった。 おぎんはおゆうの友だちだが、信蔵も小さいころは一緒に遊んだ仲で知らない人間というわけではない。 だが肥って、気が強くがさつで、信蔵は好きでなかった。
「おぎんちゃんを連れていかないのなら、あたしも行くの、止(よ)すわ」
とおゆうは言った。 おとなしそうな顔に、少しかたくななものが現われはじめていた。 二人で酒を飲もうと言ったのが、おゆうを用心させちまったかな、と信蔵は思ったが、後の祭りだった。
『暗い渦』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101247069 |
タイトル |
藤沢周平 『神隠し』 文庫本 | 収録作品 |
拐(かどわか)し 昔の仲間 疫病神 告白 三年目 鬼 桃の木の下で 小鶴 暗い渦 夜の雷雨 神隠し |
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神隠し (新潮文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642208 |
タイトル |
藤沢周平全集 第二巻 単行本 | 収録作品 |
冬の潮(うしお) 意気地なし 秘密 しぶとい連中 石を抱く 暁のひかり 龍(りゅう)を見た男 夜の橋 拐(かどわか)し 神隠し 閉ざされた口 闇の穴 三年目 狂気 荒れ野 春の雪 遠い少女 昔の仲間 疫病神 裏切り 夕べの光 冬の足音 暗い渦 うしろ姿 告白 捨てた女 夜の雷雨 暗い鏡 人殺し 朝焼け |
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藤沢周平全集 第二巻
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