荒れ野 - 藤沢周平短編時代小説

藤沢周平

荒れ野

藤沢周平　短編作品

発表年	発表誌
昭和５１（１９７６）年	小説宝石
著者名	作品名
藤沢周平	荒れ野

時と所

江戸時代　　陸奥へ続く荒野

主な人物

明舜（みょうしゅん）　　師の僧に命じられて、陸奥国新田郡の小松寺に行こうとしていた若い僧、二十一歳
百姓姿の女　　猟師の女房、年は三十前のように見える

Ｍｅｍｏ

「村かと思ったのですが、ここは一軒だけのようですね」
　と明舜と名乗った若い僧は言った。　腹がくちくなるまで粟粥（あわがゆ）を食べ、明舜はくつろいでいた。　さっきまでの心細さはすっかり消え失せている。
　明舜は、この家についたときの印象を言ったのである。　女の後について暫く歩くと、道からすこし引っこんだところにある、一軒の家に着いた。　僧は村があると思ったので、薄闇の中に一軒だけひっそりと家がうずくまっているのを奇異に思ったのであった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『荒れ野』文中より

収録本

出版社	ISBN
新潮社　新潮文庫	978-4101247144

タイトル

藤沢周平　『闇の穴』　文庫本

収録作品

木綿触れ　　小川の辺　　闇の穴　　閉ざされた口　　狂気　　荒れ野　　夜が軋む

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出版社	ISBN
文藝春秋	978-4163628301

タイトル

藤沢周平短篇傑作選　３　『冬の潮』　単行本

収録作品

時雨のあと　　冬の潮　　しぶとい連中　　秘密　　意気地なし　　暁のひかり　　石を抱く　　閉ざされた口　　狂気　　荒れ野　　春の雪　　遠い少女

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出版社	ISBN
文藝春秋	978-4163642208

タイトル

藤沢周平全集　第二巻　単行本

収録作品

冬の潮（うしお）　　意気地なし　　秘密　　しぶとい連中　　石を抱く　　暁のひかり　　龍（りゅう）を見た男　　夜の橋　　拐（かどわか）し　　神隠し　　閉ざされた口　　闇の穴　　三年目　　狂気　　荒れ野　　春の雪　　遠い少女　　昔の仲間　　疫病神　　裏切り　　夕べの光　　冬の足音　　暗い渦　　うしろ姿　　告白　　捨てた女　　夜の雷雨　　暗い鏡　　人殺し　　朝焼け

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