雪明かり
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 51 (1976) 年 | 小説現代 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 雪明かり |
時 と 所
江戸時代 某城下
主な人物
- 芳賀 菊四郎(はが) 二百八十石、芳賀家の当主は物頭(ものがしら)を勤める家柄 菊四郎が十二のときに、御勘定預(あずかり)役で三十五石の古谷家から養子に入った そのとき出された芳賀家からの条件で、実家との親戚(しんせき)づき合いはしていない
- 由乃(よしの) 菊四郎の義妹、十八歳 父親の祐助(ゆうすけ)が迎えた後妻満江の連れ子 古谷家では、兄滝之助と菊四郎、六つだった由乃のあとから男の子二人が生まれ、子供が五人もいた
Memo
「大きゅうなったし、美しくなったものじゃ」
傘を拾って、由乃にさしかけて歩きながら、菊四郎は慨嘆するように言った。 快い親身な感情が胸を浸している。 嫁に行く前の由乃に会い、そのしあわせを祝福してやれてよかったと思っていた。
「由乃は十八か。 正月で十九か」
それには答えずに、由乃は不意に、
「兄さまも、間もなくでございましょ?」
と言った。 さっきから考えていたことを口に出したような口ぶりだった。 菊四郎は不意を衝かれたようで、少しうろたえた。
「うむ。 まあな」
「おきれいな方だそうですね」
由乃の言っているのが、許婚者(いいなずけ)の朋江(ともえ)のことだとわかったが、菊四郎は黙った。 朋江は美しいが権高(けんだか)な女である。
『雪明かり』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101247038 |
タイトル |
藤沢周平 『時雨のあと』 文庫本 | 収録作品 |
雪明かり 闇の顔 時雨のあと 意気地なし 秘密 果し合い 鱗雲 |
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時雨のあと (新潮文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163628103 |
タイトル |
藤沢周平短篇傑作選 1 『臍曲(へそま)がり新左』 単行本 | 収録作品 |
紅の記憶 証拠人 臍曲がり新左 一顆の瓜 冤罪 竹光始末 遠方より来る 雪明かり 小川の辺 木綿触れ 夢ぞ見し |
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臍曲がり新左 (藤沢周平短篇傑作選 3)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642406 |
タイトル |
藤沢周平全集 第四巻 単行本 | 収録作品 |
暗殺の年輪 ただ一撃 紅(べに)の記憶 証拠人 唆(そそのか)す 恐妻の剣 潮田伝五郎置文(うしおだでんごろうおきぶみ) 密夫の顔 嚏(くしゃみ) 十四人目の男 桃の木の下で 臍曲(へそま)がり新左(しんざ) 夜の城 冤罪(えんざい) 一顆(いっか)の瓜(うり) 鱗雲(うろこぐも) 鬼気 竹光始末 果し合い 遠方より来(きた)る 乱心 雪明かり |
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藤沢周平全集 第四巻
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