藤沢 周平
鱗雲
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藤沢周平 短編作品
発表年 発表誌
昭和 50 (1975) 年 別冊小説新潮
著者名 作品名
藤沢周平 鱗雲(うろこぐも)

時 と 所

江戸時代  某城下

主な人物

Memo

「病人だから、しばらく休んでいるだけだ」
 新三郎は静かに言った。
「身体がしっかりすれば、出ていくだろう。 それよりも、そちらの噂の方がひどいのではないか。 保坂の屋敷に出入りするのも、ほどほどにせんと、家中の評判が悪くなる一方だぞ」
 利穂は、ふと探るように新三郎の顔をみた。
「気になりますの?」
「無論だ。 あそこは若い娘が出入りするところではあるまい」
 利穂の顔に、また意地の悪いような微笑が浮かんだ。 その笑いをみると、新三郎は利穂が少し以前と変ったような気がして、胸が重くなった。
                     『鱗雲』文中より

収録本

出版社 ISBN
新潮社  新潮文庫 978-4101247038
タイトル
藤沢周平  『時雨のあと』  文庫本
収録作品
雪明かり  闇の顔  時雨のあと  意気地なし  秘密  果し合い  鱗雲
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出版社 ISBN
文藝春秋 978-4163642406
タイトル
藤沢周平全集 第四巻  単行本
収録作品
暗殺の年輪  ただ一撃  紅(べに)の記憶  証拠人  唆(そそのか)す  恐妻の剣  潮田伝五郎置文(うしおだでんごろうおきぶみ)  密夫の顔  嚏(くしゃみ)  十四人目の男  桃の木の下で  臍曲(へそま)がり新左(しんざ)  夜の城  冤罪(えんざい)  一顆(いっか)の瓜(うり)  鱗雲(うろこぐも)  鬼気  竹光始末  果し合い  遠方より来(きた)る  乱心  雪明かり
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