穴熊
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 50 (1975) 年 | 小説現代 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 穴熊 |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 浅次郎 博奕(ばくち)打ち、二十三歳 三年前に、通いで働いていた経師屋が借金で潰れ、夫婦と娘が夜逃げした そのとき好き合っていた娘のお弓は、そのことを浅次郎にも洩らさなかった 貼りを失った浅次郎は、職を捨て博奕に打ち込んで行った
- 塚本 伊織 三十前後の浪人 浅次郎が路上で声をかけ、尾州屋徳兵衛の賭場で穴熊を咎(とが)める相談を持ちかける 五つになる喘息(ぜんそく)持ちの子がいるが、薬代が滞(とどこお)り医者がみてくれなくなっていた
Memo
「どういうつもりだ、客人」
中盆は呻(うめ)くように言ったが、顔は血の気を失い、額に大粒の汗が滴(したた)った。
「それはこっちが言いたい科白(せりふ)だな」
塚本が低い声で応じた。 塚本の刀は、真直ぐ仕掛けの穴を指している。 床下に、まだ人間が蹲っていれば、刃先はその男を串刺しにする。 そういう形だった。 仮に下の人間が気配を察して逃げたとしても、刀が突っ込まれれば、穴の仕掛けは一ぺんに割れてしまう。 賭場は名状し難い騒ぎになり、そうなればこの賭場はおしまいだった。 寄りつく客はいなくなる。
『穴熊』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
文藝春秋 文春文庫 | 978-4167192419 |
タイトル |
藤沢周平 『暁のひかり』 文庫本 | 収録作品 |
暁のひかり 馬五郎焼身 おふく 穴熊 しぶとい連中 冬の潮 |
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暁のひかり (文春文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163628202 |
タイトル |
藤沢周平短篇傑作選 2 『父と呼べ』 単行本 | 収録作品 |
賽子無宿 帰郷 恐喝 父と呼べ 闇の梯子 入墨 馬五郎焼身 おふく 穴熊 |
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父と呼べ (藤沢周平短篇傑作選 2)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642109 |
タイトル |
藤沢周平全集 第一巻 単行本 | 収録作品 |
溟(くら)い海 囮(おとり) 賽子無宿(さいころむしゅく) 黒い縄 帰郷 恐喝 夜が軋(きし)む 割れた月 闇の梯子 父(ちゃん)と呼べ 疑惑 密告 入墨 馬五郎焼身 旅の誘(いざな)い 鬼 おふく 霜の朝 時雨(しぐれ)のあと 穴熊 冬の終りに |
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藤沢周平全集 第一巻
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