時雨みち
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藤沢周平 短編作品
発表年 | 発表誌 |
昭和 55 (1980) 年 | 別冊文藝春秋 |
著者名 | 作品名 |
藤沢周平 | 時雨(しぐれ)みち |
時 と 所
江戸時代 江戸市中
主な人物
- 機屋新右衛門 太物(ふともの)卸「機(はた)屋」の主人、四十五歳 若いころは太物問屋「安濃(あのう)屋」に奉公した そのころ取引きで時どき顔を出していた機屋で、主人からじきじきに婿に望まれた
- おひさ 安濃屋の女中をしていた 莫大な借金で安濃屋がつぶれる前に、桶職人に嫁に行った まじめに働く男だったが、五年ほどして病死した 料理茶屋の女中をしたあと三十近くなって、馴染み客の小商人と一緒になったが、この小間物屋が極道者だった
Memo
新右衛門は、立ち上がって縁側に出ると、雨戸を一枚繰って庭をのぞいた。 暗い庭に、雨の音がしている。 昼に見たさざん花は、そこからは見えなかった。
若いころは、さほど心が痛まなかったことが、いまになって身もだえするほどに心を責めて来るのはなぜだろうと、新右衛門は思った。 こごえるような夜気が、庭から這(は)いのぼって来て身体(からだ)を包むのを感じながら、新右衛門は凝然と雨の音を聞いた。
『時雨みち』文中より
収録本
出版社 | ISBN |
新潮社 新潮文庫 | 978-4101247090 |
タイトル |
藤沢周平 『時雨みち』 文庫本 | 収録作品 |
帰還せず 飛べ、佐五郎 山桜 盗み喰い 滴る汗 幼い声 夜の道 おばさん 亭主の仲間 おさんが呼ぶ 時雨みち |
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時雨みち (新潮文庫)
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出版社 | ISBN |
文藝春秋 | 978-4163642307 |
タイトル |
藤沢周平全集 第三巻 単行本 | 収録作品 |
驟(はし)り雨 遅いしあわせ 泣かない女 贈り物 歳月 ちきしょう! 虹の空 運の尽き おばさん 亭主の仲間 時雨(しぐれ)みち 幼い声 夜の道 怠け者 盗み喰い 滴る汗 追われる男 おさんが呼ぶ 禍福 おとくの神 失踪(しっそう) 帰って来た女 おつぎ 逃走 夜消える 女下駄(おんなげた) 遠い別れ 鬼ごっこ 冬の日 寒い灯 にがい再会 永代橋 踊る手 消息 初つばめ 遠ざかる声 |
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藤沢周平全集 第三巻
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